婚約指輪と初めての「鑑定書付き」ダイヤモンド

人生で一度きりの特別な贈物だから、婚約指輪はふたりが本当に満足できるものを選びたいものです。婚約指輪を購入する際には大きく分けて①指輪のデザインと②セットするダイヤモンドを決める必要があります。

指輪のデザインは気に入ったものを選んでいただければよいのですが、ダイヤモンドを選ぶのは、特にジュエリーに馴染みのない方であれば戸惑ってしまうもの。一方で、婚約指輪に使うダイヤモンドには通常『鑑定書』がついていて、客観的な基準でダイヤモンドの品質を知ることが出来るようになっています。鑑定書の読み方を理解することが、納得のいくダイヤモンド選びをする第一歩になります。

ダイヤモンドの4Cとは

時に、『4C』という言葉を聞いたことはあるでしょうか?4Cとはダイヤモンドの価値を示す4つの基準(Carat, Cut, Color, Clarity)で、鑑定書にはこの4Cの測定結果が記されています。ダイヤモンドに精通している者であれば、この4Cを聞いただけでそのそのおおよその価値を推し量ることができます。一例として、卸の宝石ディーラーであれば、実物を見ず4Cの情報だけを基に取引を行う者もいるほどです。以下では、その4Cについてひとつずづ解説いたします。

Carat(重さ)

宝石の大きさを表し、最も見た時に違いが分かるのがこのカラットです。カラットの語源は全ての実が同じ重さを持つとされた地中海原産の「イナゴ豆(Ceratonia siliqua)」であり、かつては天秤を使ってイナゴ豆何個分という形で宝石の重さを量っていたと言われています。カラット豆がそうであったように、1カラットは0.2gと定められています。

Cut(研磨)

真円から楕円、長方形まで、ダイヤモンドのカタチはいくつかありますが、ここでは真円、つまり「ラウンドブリリアントカット」と呼ばれる理想形にどれだけ近いかが記されています。カットはダイヤモンドの輝きの良し悪しを示す指標で、目で見て違いが分かることが多いため、重視すべき項目と言えるでしょう。

Color(色)

どれだけ無色に近いかを表す指標です。完全無色の場合をDカラーとし、そこから色が付くにつれてE、F、Gとランクが下がっていきます。色としては黄や茶が混じることがほとんどです。

Clarity(透明度)

どれだけ表面のキズや内部の内包物があるかを示す指標です。FL(無欠陥)からIF(内部無欠陥)、VVS1(極々僅か)と続きます。婚約指輪としてはSI以上のものが選ばれる傾向にあるようです。

ひとつ留意すべき点を挙げるとすれば、透明度の判定はルーペや専門の機材を使って行われており、VS以上の高ランクのダイヤモンドの欠陥を探すのは、肉眼では熟練者であっても難しいということです。あまりにもキズや内包物が多ければ輝きを阻害してしまいますが、あまり神経質になる必要はないのではないでしょうか。特に、一定の予算の中で目で見て美しいダイヤモンドをお求めの場合は、4Cのなかでは妥協しやすい項目と言えるでしょう。

鑑定書では分からない、ダイヤモンドの輝き

4Cは、確かにダイヤモンドのおおよその価値を知るには分かりやすい指標です。一方で、あくまで指標であって、目で見た時の綺麗さを保証するものではないということには注意が必要です。

例えば、同じIカラーであっても無色であるDカラーからランク5つ分色が付いているということは分かりますが、茶色がかっているのか、黄色がかっているのかで印象が異なります。また、ClarityがSI評価のダイヤモンドであっても、キズや内包物が輝きを阻害する重要な部分にあるのか、それとも目立たない部分にあるのかで見え方が違ってきます。

加えて、2ctと0.3ctのダイヤモンドではどれくらい違って見えるか、3EXとそうでないダイヤモンドとでどれ程輝きに違いがあるかは、実際に比較してみて見なければわかりません。

こういった「実際に目で見なければ分からない部分」があるため、SINDBADでは4C+Seeをご提案しています。客観的な評価である4Cを踏まえつつも、実際に目で見て納得したものを購入しましょうという意味です。

当店にお越しの際は、どうぞご納得がいくまでダイヤモンドを見比べてください。あなたにぴったりの1石が、きっと見つかるはずです。